こんばんは。レモンパイです。先日、5年間愛用してきたママチャリが故障したので、自分で修理してみることにしました。結果としてはタイトルにあるように失敗に終わった(挫折し諦めた)ものの、こうやって記事にして発信する為に写真を撮ったり工具等を買い集めてきたので、私自身の気持ちを鎮める為にも修理過程をご紹介することにしました!
先に、今回学んだことを整理すると
☆ 自転車専用のニッチな素材や工具がある
☆ 素材や工具にも細かなサイズや規格がある
上記のような感じです。他にも、何かしらご参考になれる情報がありましたら幸いです。m(_ _)m
それでは本題へ。今回故障したのはママチャリの後輪のスポーク部分です。車輪の中央部からホイールへ向けて放射状に伸びているあの金属の棒が、いつの間にか数本折れていました。いや、運転中に後輪の方から「パコンッ!」「カンッ!」と何度か音がしていたのは分かっていたので、だんだん気になってちゃんと目視したら折れていたという。
私は体力維持や交通費節約の為にどこでもママチャリで行ってしまうような人間なのですが、大抵の自転車ユーザーと同じく自転車の構造や修理に関する知識がほとんどありませんでした。出来るのは、自分でタイヤチューブに空気を入れたり、虫ゴムを交換する程度。
今までは何か不具合があれば自転車屋さんに頼んでいたものの、『自分で出来ることは “ 何でも ” & “ とりあえず ” やってみよう』が大人になってからのモットーなので、今回はスポーク修理(交換)に挑戦してみたのです。結果はともあれ少しずつ勉強していって修理可能な範囲が広がっていったら、残りの人生で自転車屋さんに払う費用を節約出来ますしね。(^^*)
ここからは、写真を用いて実際にどのように作業を進めて行ったのかをご紹介します。スポークが1本だけの破損であれば、自転車を【ハブ】丸ごと分解しなくても済む場合もある(??)そうですが、今回のママチャリの場合は複数本のスポーク破損ですし、そのスポークの組み方も簡易なものではなかったのでハブを分解することに。長く憂鬱な苦行の始まりです。
1枚目は、後輪の右側です。【ハブ軸(シャフト)】からナットやら後輪スタンドやらを順番に取り外す際、写真に残しておかないと私のような素人は元の姿へ戻せないので、分解中は何枚も写真を撮りました。とはいえ、後になって「あの時あの角度の写真を撮っておけば...(≻≺)」となったので、動画も併せて保存しておくのが好ましいと思います。
例えばこの写真なんかも、後で組み立てる際に役立てばと思い撮影しましたが、もっと広い視野の写真だったり動画で残していれば、後々の自分に対して親切でしたね。分解する時と組み立てる時って、同じようで違ったりコツが必要だったりします。
【スプロケット(歯車)】部分に到達です。スプロケットはモンキーレンチだけでは外せないので、ここで専用の工具:【フリー抜き】の登場です。
また、【スプロケットリムーバー(スプロケット外し)】という工具が写っていますが、この工具は不要だったことが後になって分かりました。ハブの構造の違いとして「ボスフリー」と「カセットフリー」の2種類があるのですが、今回のママチャリは前者のボスフリータイプでして、ボスフリーの場合スプロケットを外す際のリムーバーは不要だったのです。無駄な出費でした。(汗)
スプロケットリムーバーが不要だったことは分かりました。でも、スプロケットが硬過ぎて 1mm も回せないということで、テコの原理を応用してみることに。ホームセンターでステンレスパイプ(鉄パイプ)を購入し、モンキーレンチと合体させ隙間はウエス(布)で埋めて固定しました。この超ロングモンキーレンチをフリー抜きに噛ませ、パイプの先端付近を足で踏んでみたら・・・
ようやく、スプロケットの取り外しに成功です。背中の【スポークプロテクター(プラの円盤)】は簡単に外せます。
もちろん、後輪の左側(反フリー側)も一緒に分解を進めています。まだ上の写真の状態ではスポーク交換が出来ないので、ハブからハブ軸を抜きます。
ハブ軸を抜いたら、油と汚れまみれのパチンコ玉のようなものが落ちてきました。これは【ベアリングボール(スチール製等)】という、ホイールの回転を正常にさせる為に必要な素材になります。・・・とはいえ、こうやって記事を書く段階になっても、いまいちペアリングの仕組みや作用を理解することが出来ていません。物理苦手。
分解の最後に、スポークを取り外していきます。【ニップル回し】という専用の工具を使って、【ニップル(スポークとリムを繋ぐネジ部品)】を回してテンションを緩めていくのですが、工具とニップルのサイズが合わないとニップルを破損させてしまう(←変形させてしまう)恐れがあることに注意が必要です。スポーク分野に限らず規格を調べ、その規格に合う素材や工具を調達する手間がなかなかしんどいです。
ここで、私の粗相により作業が増えることになります。ハブ軸の部品を外す際、何気なくペンチでハブ軸を掴んでしまったところ、ネジ山が一部潰れてしまいました。これではナットが締められず、最後の組み立て作業が出来ません。
そこで、【ネジ山修正ヤスリ】の登場です。ネジ山を修正する方法はいくつかありますが、狭い範囲における軽度の潰れなら、このヤスリタイプの工具が最適かなと思います。
このヤスリは全部で8面あり、その中からネジ山の溝に合う最適な面を見つけたら、その面をネジ山に対して垂直に当てて擦るのです。力加減は、ネジ山の状態を確認しながら少しずつ強めて調整するのが良いと思います。
ネジ山の修理はさておき、ハブから古いスポークを全部抜いて分解の完了です。スポークの張り方(編み方)について、元の状態の写真を見ただけでは構造が分かりづらいので、紙に図や細かい書き込みをして、組み立てる際に張り方を間違えないように注意しました。
ここから組み立てに移ります。古いスポークの中には破損しやすい状態のものもあるかと思うので、今回はスポーク全てを新調することにしました。後輪はスプロケットの存在により左右のスポークの長さが違う(=スプロケットのある右側が短い)だなんて、分解しなければ一生気付かなかったかもしれません。
ハブに新しいスポークを挿しました。基本的に、ハブやリム含め各部品はクリーナーやウエスを使って汚れを落としています。
ニップルは仮止め状態で、スポーク張りが完了しました。
ハブに軸を通す前に、ペアリングを元に戻します。今回は【リチウムグリス】を使いました。
元々そうであった通りに、ハブ内部にグリスを塗ります。
クリーナーで洗浄したスチールボールにもグリスを使い、これにてペアリングの組み立ては完了です。
ハブに軸を戻すところまで進みました。ここから、大事な “ 振れ取り ” 作業に移ります。振れ取りとは、要は車輪がガタついて走行が危険なものとならないよう、左右上下へ偏った動きをしないように調整する作業のことです。スポークの張り具合でそれを調整出来ます。
【振れ取り台】は、もちろん既製品の方が利便性や性能は高いのでしょうが、他の方のブログを参考に自作してみました。アングル材(L型の鋼材)とプレート材(平板の鋼材)といった接続補助金具を骨組みとし、ボルト&ナット&ワッシャーで固定しました。他にも金具を使っていますが、とにかくハブ軸を固定したら振れ取りの確認です。
フレーム付近のプレート材の穴から、長めのネジをフレームに近付けた状態で固定させ、手動で車輪を回転させながら振れがなくなる(=ネジとの距離がフレームのどの場所とも変わらなくなる)のを目指して36個のスポークテンションを調整するのです。リムの変形を防ぐ為にも、地道&満遍なく&少しずつ各ニップルを回していきました。
「どこまできつくニップルを締めればいいのか?」という問題には、【スポークテンションメーター】で対処します。この精密機器でスポークを挟むと数値が分かるので、不随する紙に記載されている数値に収まる範囲に各ニップルを締めながら、振れ取りも進めていくのです。
振れ取り作業が終わったので、新品のチューブとタイヤをセットしました。分解の際には触れませんでしたが、ホイールからタイヤとチューブを取り外す際は【タイヤレバー】という専用の工具が必要になります。ダイソーで買えますけどね。組み立てる際はタイヤレバーは不要です。
こちらは、今回の自転車修理の過程において最後に撮った写真になります。冒頭でお話した通り、自転車修理は挫折して諦めたのです。何で挫折したのかというと、
→ 更なる出費と労力を重ねることへの徒労感
★ スポークがリムからやや突き出ていることに気付いたこと
→ つまり店員さんの計測が正しかったと判明
→ またスポークを買って抜いて張り直すことへの嫌気
★ しばらく自転車に乗れていないことによるQOLの低下
→ 買い物やジム通いに多大なる支障でストレスに
→ もう新品を買おう!(実際に買った)
といった理由になります。工具等の一部はメルカリで安く調達しているとはいえ、既に新品の安価なママチャリを買える程の出費を重ねている中で、これ以上修理に囚われて生活を犠牲にするのは馬鹿馬鹿しいなと思ったのです。自転車について詳しくなったり修理のスキルを上げたいのであれば、別の機会にまたやり始めればいいですしね。
ということで、自転車修理に挫折したというお話でした。今回の挫折の実体験から、改めて自転車屋さんに自転車の修理を依頼することの意味を考えてみると、
・早く修理してくれる
・安全な状態で返してくれる
・修理に必要な素材を用意してくれる
・修理に必要な工具はお店が持ってくれている
といった利益に対価を払っているんだなと、当たり前ではあるけれど思いました。また、自分で自転車修理を行う際は、走行時の安全性への意識も強く持たないといけないですよね。
本日のメダカ写真
今日は、自宅で唯一 “ 何も弄らず ” 累代を続けてきたメダカを撮ってみました。写真の彼らは F11 世代にあたるので、今夏彼らを繁殖させると F12 世代が生まれることになります。青メダカ体色の光体型という地味目な種類ではありますが、メダカの品種が殖え過ぎた結果もう店頭や養魚場で見られない “ 店頭絶滅種 ” ってたくさんあると思うので、敢えてそういう種類の血を守り続けるのも面白いかなと思います。売れるかどうかは別の話ですが。
本日はここまで。
当ブログをご覧いただき、ありがとうございました!!