こんばんは。(大雨、時々くもり)レモンパイです。今日は台風接近中かのような、風の強さと雨量の一日になりました。そして、7月に入りました!本来なら、今月に東京オリンピックが開幕するはずでしたね。とりあえず来年に延期されたものの、その頃までに新型コロナウイルスの感染拡大へのコントロールの利かない国もあるはずで、そういった国々の代表選手はどうするんだとか考えると、来年開催も難しいような感じがします。
毎月1日はボリュームしっかりの記事を用意することに決めていて、今回はインコの病気や闘病のお話をします!
マクロラブダスと闘病したマメルリ幼鳥の記録
それでは、本題に入ります。私の飼ってるマメルリハインコに関する情報発信を行う「マメルリハ記事」の投稿です。
今回は、今年2020年3月にお迎えした “ グリーンちゃん ” のマクロラブダス症との闘病についてお話することにしました。一時は生死を彷徨ったグリーンちゃんとの記録・記憶が、同じくインコを飼われ似たような経験をされる方の、多少なりともご参考になれれば幸いです。
マクロラブダス症とは?
マクロラブダスとは、メガバクテリア、AGY(Avian Gastric Yest)とも言われ、鳥の腺胃や筋胃といったそのう以降の場所に寄生する、真菌(カビ)の一種になります。それがインコの体内で増殖すると、様々な症状を発症するのです。セキセイインコをはじめとしたペットとなる鳥類の多くで感染が確認されていて、感染経路としては親鳥や仲間からの吐き戻し(口移し)で餌を授受する際や、感染している他インコの排泄物の摂取といった経路の可能性が指摘されています。
マクロラブダス症について、具体的な症状を挙げると、
○ 体重減少
○ 未消化便
○ 黒色便
○ 嘔吐
といったものが挙げられます。最悪の場合に力尽きてしまうこともある、油断ならない病気なのです。
グリーンちゃんのお迎えから病気の確認まで
まず、下の写真が自宅お迎え時のグリーンちゃんになります。
2020年【3月22日】に、千葉県の某ペットショップからお迎えしました。マメルリハインコ( Pacific parrotlet )の男の子です。お店の情報によると2月生まれの生後1ヶ月といったところで、とっても人懐っこい性格だと紹介されていました。
2枚目は翌々日の【3月24日】です。手に包んで粟玉を与えようと試みていますが、元々 ※ パウダーフードで育てられていた子なので、お迎え当初からメインの挿し餌はパウダーフードにしていました。人肌以上に温めたものを、スプーンで与えていました。
【3月25日】&【3月26日】の写真です。挿し餌の際を含め鳴き声を一切出さない点に引っ掛かってはいたものの、この時はそれ以外に気にしていることはありませんでした。ただ、こうやって改めて写真を振り返ると嘴の一部の色が赤黒いので、この頃から既に血流等が悪くなっていたのかもしれません。
このブログでグリーンちゃんのことを紹介したのが、【3月27日】でした。上は実際に記事に載せた写真になるものの、かなり膨らんでいて具合が悪そうです。でも当時は「雛って膨らむもんだよね?」くらいにしか思ってなくて、挿し餌は問題なく出来ていましたし飛びたい欲も大きくなってきたので、どこか気になるものの大丈夫だと思っていました。
そして記事に写真を載せた翌日【3月28日】の朝に、明らかな異変を認知しました。グリーンちゃんの様子を見てみたら、まず飼育容器の下に敷いていたキッチンペーパーがびしょびしょだったのです。そして本人は具合悪そうに目を閉じていて、手に抱えてみたら恐ろしく軽いことに気が付きました。このままでは死んでしまうと確信したので、急いで近場の動物病院を探していくつか電話をし、午後の診療ではなく午前ギリギリのタイミングで診てもらうことが出来ました。
そこで獣医さんに言われたのが、
「胸の筋肉が全然ない」
「脱水を起こしている」
「マクロラブダスに感染している」
「こんなに状態の悪い子はなかなか見ない」
という内容でした。体重を量ってもらったら、お迎え時は27gあるとペットショップの店員さんに伝えられていたのに、初診時は20gしかないことも分かって、物凄くショックを受けました...動物病院へ行って、初めて事の重大さを痛感しました。(≻≺)
とにかく脱水が深刻とのことで、その場の処置としては脱水症状を改善する為の注射をしてもらい、マクロラブダスを治療する内服薬を処方され、今後はそれをパウダーフードに混ぜて与えることになりました。
マクラブ発症の原因について
そもそも、何故グリーンちゃんが今回のようなことになってしまったのかについてですが、元々マクロラブダスを保有していたことは間違いないと思います。ただ、マクロラブダスを一切保有していないインコの方が少ないとも言われているので、保菌自体は珍しいことではないと思います。今振り返って思うのは、お迎えする際に健康診断を受けさせていれば、重症化せずに済んだかもしれません。
個人的に一番まずかったと思うのは、グリーンちゃんの保温方法です。実は、グリーンちゃんをお迎えしてからは体高の低い飼育ヒナ用のケージに入れていて、保温の為にケージを電気毛布で包んでいました。基本28℃~30℃になるように毛布の覆い具合を調整していたつもりでしたが、ふと温度計をチェックすると40℃近くにまで上がっていたことがあったので、そういう環境により脱水がじわじわ進んでしまったのだと思われます。彼には本当に申し訳ないことをしてしまったなと思います。
脱水が進んで体力や免疫力が落ちてしまった結果、マクロラブダスの増殖が進んで病気を発症してしまったのだと考えています。
グリーンちゃんの闘病中について
“ 峠 ” となった2日間
正直なところ、動物病院から自宅へ帰るまでの間に、グリーンちゃんは力尽きているんじゃないかと思い怖かったです。でも、帰宅して彼の様子を確認したらほんの少しだけ元気な姿を見せてくれたので、こちらも少し安心することが出来ました。この日から、大変な闘病&看護生活が続くことになりました。
グリーンちゃんにとっての “ 峠 ” は、動物病院に連れて行った【3月28日】の午後と、翌日の【3月29日】でした。まず食欲がほとんどなくなってしまい、頑として口を開けなくなってしまったので、内服薬も混ぜることとなった挿し餌はスプーンではなく小鳥用の経口タイプの注射器(フードポンプ)の使用に切り替えました。グリーンちゃんの口元に注射器の先を持って行って、やや強引に餌を流し込む形で与えるようになりました。
くちばしの一部の色は更に黒くなり、黒色便も見られました。基本的には目を閉じてうずくまっていて、「次ケージを見る時には死んでいるかもしれない...」と心配していました。私が寝ている6~7時間にグリーンちゃんを放っておくことすら危なかったので、この2日間を含めしばらくは家族や親戚の力を借りて24時間体制で看護することになりました。
グリーンちゃんの病気発覚後の新しい保温方法について、これまで使用してきた電気毛布の使用は一切止め、
・ケージを包む大きなタオル
・暖房
の3つに頼ることになりました。また、ケージを置く部屋の湿度を保つために加湿器も使い始めました。
峠を越えた後のグリーンちゃん(3/31~4/16)
私が心身共にきつかったのは、峠の2日間を越えた後の2週間強の期間です。深夜も通して、1日に4~5回の給餌をする生活が続きました。新型コロナウイルスの感染拡大による外出自粛や緊急事態宣言の発令により、自宅に居る時間は長くなったものの、グリーンちゃんのことを常に気に掛けないといけないので、まともに寝れずまともに仕事が出来なくなりました。
ノートに書き込んである数字は、獣医さんの指示で記録することになったグリーンちゃんの体重になります。食前と食後の体重を毎回量って、どのくらいのペースで挿し餌をしたらいいのか、何か異変がないかをチェックするようになりました。
また、いつまでも挿し餌を続ける生活は続けられないので、早く「一人餌」に移行してもらおうとしたものの、彼はシードやペレットを突きはするもののまともに食べてはくれませんでした。ケージ内に設置した飲み水も飲んでくれず、一人餌や飲み水に全く慣れてくれないまま時間が過ぎていきました。
【4月3日】から、グリーンちゃんの撮影を再開するようになりました。容体は安定してきた頃ですが、まだ膨らんでいて具合は悪そうです。
【4月7日】の時点では、だいぶ元気になってきたように見えます。毛繕いも見られるようになりました。
【4月9日】の写真ですが、毛並みはだいぶ良いですね。相変わらず挿し餌は嫌がるものの、「人」や「人の手」には馴れてくれたのでその点は幸いでした。
【4月13日】&【4月14日】&【4月16日】の写真です。体は元気で好奇心旺盛なので、与えてみるシードやペレットは一応突きますし、人が手に持つスマホやテレビのリモコンに興味を示したり、よく飛び回っていました。また、グリーンちゃんを今まで使っていたヒナ用のケージから、若鳥・成長用の一般的な鳥カゴに引っ越しさせてみました。
挿し餌が思うようにいかない点、一人餌への移行が全く進まない点を除いては、グリーンちゃんに問題はありません。ただ、元気になるに連れ半ば強制的に与える挿し餌への嫌がり方も大きなものになってきて、「挿し餌が嫌でストレスフルなのは重々分かるけど、でも挿し餌をしないと死んでしまう」という葛藤の中、心を鬼にして挿し餌をするのが私の精神的に物凄く辛かったです。
ある餌との出合いが看病の転機に
グリーンちゃんが回復していくに連れ、飼い主としての負担も大きくなる生活に限界を感じていましたが、【4月17日】に初めて与えた “ あるペレット ” が、状況を好転させてくれました!
これは、「トップス」になります。正式には「TOPs Parrot Pellets Mini Pellets for Hookbills」という商品名で、オーガニック原材料で作られたアメリカ産のペレットになります。見た目も香りも牧草を固めたような、分かりやすいイメージでいうと “ ウサギの餌 ? ” みたいな感じがしました。今までハリソンやイースター、黒瀬、ケイティ等のペレットを試しても、突く程度でまともに食べてくれなかったのに、何故かトップスについてはグリーンちゃんの反応が違いました。
【4月17日】のことは嬉しくて今でもよく覚えているのですが、写真にあるように手のひらに乗せて初めて見せたトップスを、40分以上ぼりぼりと無心で食べてくれたのです。自宅にお迎えしてから、初めて “ しっかり食べる ” 姿を、私に見せてくれた時間でした。
その後、グリーンちゃんのトップスへの興味は薄れ、もうトップスをたくさん食べることはなくなったのですが、他のペレットやシードも食べてくれるようになりました。【4月17日】を境に、グリーンちゃんへの挿し餌の回数も徐々に減らし行くことができ、飲み水についてもやっと自分から飲んでくれるようになったのです。
今回の看護中の「挿し餌の方法」について
マクロラブダスの発症から一人餌に完全移行するまでの、グリーンちゃんに対して実際に行っていた挿し餌の方法についてご紹介します。【4月18日】に撮った3枚の写真を用意しました。
まず餌の用意ですが、湯飲み(茶碗)にパウダーフードと水、内服薬を入れて混ぜ、水を張った鍋に火をかけ湯煎していきます。処方された内服薬(粉末)は本来飲み水に混ぜるものですが、グリーンちゃんはまだ幼く自分で水を飲める段階でもなかったので、獣医さんの指示で挿し餌に混ぜることになったのです。
挿し餌の適切な温度については様々な意見がありますが、温度計は使わず自分の肌でチェックしていました。それは、鳥の種類によって体温は違うであろうし、ネット上に載る適温とされる具体的な数字などは信用に値しないと判断したからです。 “ ある程度熱くないと一切食べてくれないけど、熱過ぎると火傷をしてしまう ” ので、その間にある絶妙な温度を探るのが大変でした。一人で作業していると、挿し餌が完成してもすぐさまグリーンちゃんに与えられるわけではないので、実際に与えたい温度より若干高いくらいの温度で、フードポンプに詰めていました。
2枚目は実際の挿し餌の光景です。グリーンちゃんを手に持って与えますが、嫌がって逃げるとはいえガッシリ掴むと強いストレスを感じてしまうので、両足を私の手の指にしっかり止まらせ、首元は絞め付けないように注意しました。そして、上述したようにグリーンちゃんは基本的に口を頑として開けてくれないので、上と下のくちばしの隙間に挿し餌が入り込むよう、くちばしの隙間に斜め下からフードポンプの先を当て、まずほんの少し勢いを付けて挿し餌を噴射します。すると、2枚目のように少し口を開けてパクパクと飲んでくれるモードに入るので、その機に乗じてゆっくり挿し餌を流し出す(流し込む)のです。
ただ、この挿し餌の方法だとどうしてもロスしてしまう餌の量が多いので、1回の挿し餌で何度か作り直しをしたり、苦戦し過ぎて挿し餌の温め直しをすることも多々ありました。また、くちばしから零れてしまう餌がグリーンちゃんの体に付くと不衛生ですし本人が嫌がるので、体に付かないように注意しました。汚れてしまった口元は、ティッシュで優しく拭き取りました。
実際にはやりませんでしたが、私が一番疲弊していた4月中旬では、フードポンプの先にチューブを付けてそのうに直接流し込む方法を検討していました。その方が、どんどん挿し餌を嫌がるようになってきたグリーンちゃんにとって、早く事を済ませられてストレスが軽減するかなと思ったからです。でも、誤って気道に餌が入る危険性もあったので、怖くて出来なかったです。そんなタイミングで、トップスに出合って一人餌に移行して行ってくれたことは、本当に幸いでした。
完治後~現在のグリーンちゃん
動物病院には合計3回通いましたが、4月末の検診で獣医さんから「もう大丈夫」と言われ、内服薬なしに生活出来るようになりました!!一人餌については、ペレットもシード類も両方食べてくれています。
連投した3枚の写真は、闘病生活が終わった後のものになります。順に【2020年5月1日】&【5月13日】&【6月11日】です。この記事の投稿時点で飼ってるマメルリハは全部で4羽ですが、ちゃんと人の手に飛んできてくれるのはグリーンちゃんだけ(笑) です。闘病生活が、結果的に人間を信頼してくれる良いきっかけになったのかもしれません。
最後の写真は、この記事の投稿日である【2020年7月1日】に撮影したグリーンちゃんです。他に飼うマメルリハ達と比べると、体が小ぶりで頭部も小さいように思うのですが、体付きはしっかりしてきて体重は 28g ~30g の間で安定しています。小ぶりな子だから、これ以上重くなると肥満になるかな?以前は全然鳴かない子だったのに、最近はどんどんお喋りを覚えてくれています。(^^*)♪♪
最後に/大切なこと
この記事の冒頭でも書きましたが、今回の体験談はあくまでも “ グリーンちゃんのケース ” であり、ご紹介した看護の方法や挿し餌の方法などが、必ずしも正解でオススメ出来るというものでもありません。
インコ達の体重は、これまで1週間に1回くらいの頻度で量ってきましたが、幼鳥の場合は頻度を高めた方が好ましいですし、挿し餌の場合は「食前」と「食後」の把握が必要なのだとも学びました。
この記事含め「ネットの情報」に頼ることは、問題や悩みを解決する手段の一つとして有効です。ただ、飼育するインコちゃんの健康問題について、どうしても答えが出ない時や危険な容体だと感じる際は、獣医さんに頼ることをオススメします。何か起こって慌てる前に、近場の動物病院の連絡先をいくつかメモしておくことが望ましいですし、また世の中には小鳥専門の動物病院もあるので、そういった所も一度お調べになることをオススメします!
本日の写真
・・・一応「メダカブログ」でやってきているので、メダカ写真載せます。(笑) 写真は、「幹之19」メダカになります。2019年の秋に作出した、自宅の幹之系統の後継者です。日中はタイミングが合わなくてメダカ作業が出来なかったので、夜中に掬って撮ってみました。
現在、10匹程の親魚候補個体のみを抱えていて、彼らの水槽からは毎日たくさんの卵が産まれているのですが、彼らの子孫 F1 世代を育成出来るスペースがないので採卵はまだしていません。今月中には採卵を開始したいのですが...(汗)
本日はここまで。
当ブログをご覧いただき、ありがとうございました!!