カブトムシの内臓を取ってミイラ標本を作りました!(2024/3/15)

こんばんは。レモンパイです。今回は「カブトムシ記事」の投稿です。外国産カブトムシである ※1 ギアスゾウカブトが死んでしまったので標本作りを決めたのですが、今回初めて “ 内臓の除去 ” に挑戦してみました。慣れない方には閲覧注意な画像も載っていますので、心配な方はこのページを離れられることをオススメします。m(_ _)m

※1 参考記事 → 2023年8月13日:ギアスゾウカブトが羽化しました!

カブトムシの標本はミイラが良い!

ギアスゾウカブトを飼っていました

私がギアスゾウカブト(ギアス-ポリオン)と出合ったのは、フィードオン(FeedOn)の島忠ホームズ新川崎店。前々からゾウカブトを飼ってみたい思いがあり、幼虫をお迎えしました。羽化までの過程にご興味のある方は、過去記事をご覧いただければと思います。

カブトムシのミイラ標本作り 1

こちらがその、今回標本となったギアスさん(♂)。2023年6月に羽化しました。頭角は蛹化した時点で左曲がり。性格は大人しめ。ポリオン亜種のオスとしては小柄な方だと思うのですが食欲は凄まじく、一般的なサイズの昆虫ゼリーを2日に1個のペースで消費していました。幼虫時代のマットの消費も含め、外国産の大型カブトムシの飼育コストはお財布に痛いです。余談ですが、物価高の影響でカブトムシ&クワガタの飼育が贅沢になりつつあることを一飼育者として嘆いています。

カブトムシのミイラ標本作り 2

2枚目が生前最後の写真です。室温は冬でも10℃を下回らないくらいの環境ではあったものの、こと切れる数日前までゼリーを食べるペースは全く衰えませんでした。天国へと旅立ったのは2024年の3月上旬。すぐに標本作りに取り掛かれない事情があったので、彼は食品用の保存バッグに入れ、1ヶ月ほど冷凍庫で保管していました

【閲覧注意】ゾウカブトの内臓除去&乾燥工程

それでは、実際の標本作りの過程をご紹介していきます。内臓等を見たくない方はお気を付けください。m(_ _)m

カブトムシのミイラ標本作り 3

カブトムシのミイラ標本作り 4

まずこちらが、冷凍庫から取り出して解凍したギアスさんです。冷凍したのは死後24時間以内だったことから、腐敗臭はしませんでした。冷凍中にふ節(←脚の先端)が一部取れてしまったものの、腿節(←脚の付け根)脛節(←脚の中間)はしっかりくっ付いています。どのようなタイプの標本作りであれ、死後はすぐに冷凍する or すぐに加工作業に取り掛かる必要がありますね。

カブトムシのミイラ標本作り 5

まず、ホースの水で全体の汚れを洗い流しました。仕上がりを少しでも美しくしたい場合は、歯ブラシや綿棒で丁寧に擦るのが良いと思います。

カブトムシのミイラ標本作り 6

カブトムシのミイラ標本作り 7

続いて体の分解作業です。心苦しさを抱えながら、〈胸部 ↔ 腹部〉〈胸部 ↔ 頭部〉を引っ張って分解してみました。内臓がいっぱい詰まっているので、そりゃ内臓を除去しないと臭い標本になりますよね。

カブトムシのミイラ標本作り 8

内臓の除去方法については、ホースの水のジェット水流を分解面に当てたり、爪楊枝を使って穿るというもの。頭部の付け根の筋肉は手で千切ったりもしました。とにかく、触覚や脚などを含めた外殻が破損しなければどんな掃除方法でも構いません。

カブトムシのミイラ標本作り 10

〈腹部〉は更に、小楯板や翅のくっ付いた部位お尻の部位に分かれます。上の写真は、お尻の部位から見つかった生殖器です。小型のクワガタみたいですね。扱いに困ったので、この生殖器は最終的に標本の腹部に戻すことにしました。

カブトムシのミイラ標本作り 10

カブトムシのミイラ標本作り 9

内臓の除去を終えて空になった状態です。

カブトムシのミイラ標本作り 12

パーツを集めるとこのような感じに。続いて乾燥工程に移るのですが、〈お尻〉と〈生殖器〉の部分はそのままの姿で乾かすことにしました。

カブトムシのミイラ標本作り 13

他方で、〈頭部〉&〈胸部〉&〈腹部〉については、標本の完成形をイメージして ※2 展足させた状態で乾かすことにしました。触覚は伸ばした状態で昆虫針で固定し、翅は出来るだけ左右対称になるよう広げ、脚も外れないよう慎重にピンセットで摘まみ出して固定。このままの状態で、風通しの良い場所で2週間乾かしました

ボンド

また、今回の標本は観賞用というよりは壁掛けのインテリア用( ← どのみち標本箱に入らない)にするつもりだったことから、美しさより強度を優先することにしました。乾燥期間中に、脚や翅の付け根等の部位は、上の写真にある木工用の多用途ボンドで補強してみました。

紙ねんどを詰めて組み立てて完成

内臓の除去が終わり、しっかり乾燥も進められたので最後に標本として組み立てていきます。

カブトムシのミイラ標本作り 14

まずこちらは、標本を壁掛けインテリアにするにあたり用意した木の土台です。標本の体の下に隠れるサイズになるようノコギリで切り出し、吊るす為の紐(or ワイヤー)を通す穴を電動ドリルで開けてみました。

カブトムシのミイラ標本作り 15

そして、土台に腹部(お尻じゃない方)をボンドでくっ付けました。先に標本を組み立ててから全体を土台にくっ付けるやり方もありますが、それだと作業中にふ節に手がぶつかって破損させてしまうリスクが高まるなと思ったので、まずは体の中心であり繊細なパーツを抱える部位を固定させたのです。

カブトムシのミイラ標本作り 15(ダイソーの紙ねんど)

続いて標本の組み立てを行う前に、内臓を取ってスカスカになってしまった〈胸部〉と〈腹部〉に紙ねんどで詰め物をする工程に移ります。紙ねんどを使うのは、造形が容易く軽量だからです。とりあえずダイソーで購入したこの3商品の中から、『ペットボトル、カンなどの芯材にも使えます』の記載のあった真ん中のねんどを使ってみました。

カブトムシのミイラ標本作り 17

腹部(お尻)に詰めてみるとこのような感じです。使用量の加減は難しいですが、ボンドを付けて接続する際にねんどが「むにゅっ」とはみ出なければOKです。また、紙ねんどにはあくまで芯としての強度や、ボンドで接着する際の接着面の確保といった役割を果たしてくれればいいので、体内の空間を完全に埋める必要はありません

カブトムシのミイラ標本作り 18

腹部を組み立てるとこのような感じです。接着にはここでもボンドを使っています。

カブトムシのミイラ標本作り 19

同様に、胸部にも紙ねんどを詰めてから土台の腹部に接着させ、最後に頭部も胸部に接着させます。後は、時間をおいて紙ねんどとボンドの乾燥硬化が進めば完成です。

カブトムシのミイラ標本作り 20

こちらが、実際に壁掛けインテリアとして飾っているギアスさんのミイラ標本になります。標本箱にしまうよりも、こうやって飾った方が見る機会は断然増えるので、大切にしていた個体は飾る方が良いのかなと思いますね。

2024年6月24日追記:部屋に飾ってしばらく経ちますが、ちゃんと内臓を取ったので異臭はありません。(^^*)

カブトムシのミイラ標本作り 21

今回のミイラ標本作りの反省点としては、使用したボンドの量が多過ぎて、一部白い箇所が出来てしまったことです。多過ぎた部分はちゃんと拭き取る必要がありますね。(汗) 標本作りのお話はここまでになります!

 

本日のメダカ写真

スズランメダカ

今日はスズランメダカを撮ってみました。自宅には現在スズランとグリーンティアラの2種類のラメ系がいるのですが、後者の方があまり分かりやすい個体たちではない(←緑色が弱い)ので、いっそのこと2種類を統合しようかなと考えています。メダカ飼育への熱量は下がっても、異種交配は毎年続けている状況です。

 

本日はここまで。

当ブログをご覧いただき、ありがとうございました!!