狭い交配による弱さ

おはようございます。(晴れ)レモンパイです。

 

長期的な交配の注意点

早速ですが、本日のお題に入ります。私にはまだ、メダカを F10 ~ F20 という何十世代にも渡って繁殖させてきた経験がありませんが、そのようなメダカには遺伝的な弱さが見受けられやすくなります。本日はそのことについてお話します。

 

品種改良・固定化の意味

以前お話したことではありますが、品種改良やある種を固定化させる上では、兄妹同士での交配を続けることが欠かせません。オレンジ色の濃い楊貴妃メダカを作出するなら、抱えている楊貴妃メダカの中から色の濃い個体を選び、交配をさせて子孫を入手し、その中から再びオレンジ色の濃い個体を選んで交配させるという過程を延々と繰り返すのです。

 

狭い集団内での長期の交配の危険性

2016/9/24の記事:「“血の濃さ”問題」では、

(1)外部からメダカを連れてくる事は、病気の持ち込みの危険性がある

(2)アルビノメダカでなければ気にする必要はない

という理由で、飼育者としては兄妹同士の交配を続けることについて、特に心配する問題ではないという旨を記述しました。

 

しかしながら、身内のメダカだけで何十世代にも渡って長期的に交配を続けると、どうしても血が濃くなってしまいます。そして、血が濃いメダカの中には、生命力が弱いと感じられるような個体がだんだんと出現するようになるのです。具体的には、ちょっとした環境の変化で体調不良になったり、病気に簡単に負けてしまうことや、先天性の異常を持つ子孫が多くなること等です。

 

私は今まで、自家繁殖の純種のメダカについて、実際に生命力が弱いと感じた経験はありません。しかし、現在抱えている楊貴妃パンダやピュアホワイトヒカリについては、今後はその兄妹間での品種改良だけを行っていくつもりなので、数年~数十年後には目に見えるものとして確実に弱さが表れてくるはずです。

 

血の濃さが問題になっているメダカ

私は過去に一度だけ飼育していたことがあるのですが、純種の螺鈿光メダカはオスの出現確率が極端に低いといわれています。生命力の強い/弱いとはまた違った観点ではありますが、血が濃くなるとあらゆる劣勢な遺伝子の影響が顕在化するようになるのです。

 

血の濃さの解決

結局、問題を解決する方法するは、血縁関係の遠いメダカとの交配しかありません。品種改良を続けたいのなら、外部から似た形質表現のメダカを連れてくるのが手っ取り早いやり方です。

( 外部からメダカを導入する際は、病気の持ち込みの可能性に対処する必要があります。最低でも1ヶ月は購入したメダカを隔離してからペアリングを行いましょう。 )

 

ただし、外部から購入した個体がどのような遺伝子を持っているのか分からないので、せっかく固定化してきた形質が薄まってしまうことは覚悟してください。また、愛好家の情熱と労力によってあまりにも特異な形質を持った新種メダカの場合は、血を薄める際にペアリングさせる外部のメダカを選ぶのが大変になるという問題も考えられますね。

( 実際にそんなメダカを作出してみたいものです。笑 )

 

本日の写真

オレンジ斑メダカ

写真は、初登場でしょうか?オレンジ斑メダカです。今夏の異種交配で楊貴妃とペアリングさせた親メダカです。間違いなく自家繁殖の過程で生まれた個体なのですが、親が誰なのか分かりません。これは推測なのですが、私が意図せずに( 楊貴妃×白斑気味メダカ )から誕生したのかなと考えています。

 

本日はここまで。

当ブログをご覧いただき、ありがとうございました!!