子世代に出る形質表現

こんにちは。(くもり)レモンパイです。

 

11月になりました。先月と同様に、メダカ記事のアイキャッチ画像を変更しています。これは私の事情ですが、過去の記事を振り返る際に「投稿月」が一目で分かるのが便利ですね。今後もアイキャッチ画像は変えていくつもりですが、ザリガニやカエル等の他の水生生物の記事はメダカ記事よりも圧倒的に少ないので、メダカ記事以外のアイキャッチ画像の変更は考えていません。

 

私の経験した形質の出現

では、本日のお題に入ります。新種作出や品種改良を実現する為に、私は定期的にメンデルの法則を始めとした遺伝に関する知識について情報を集めている( 勉強 )のですが、理科系科目が苦手な私にとってはどうも理解が進みません。それでも、実際にメダカを繁殖・異種交配させ続けてきた中で、経験として分かってきた遺伝に関することもあるので、そのことについて書きます。

 

オカメメダカからの考察

オカメメダカについて改めて説明すると、( 白×白銀透明鱗 )から生まれた白系透明鱗メダカのことです。白メダカは自家繁殖で得た個体で、断言は出来ないのですが ※1 固定率は限りなく100%に近かったと思われます。一方、白銀透明鱗は購入してきた個体なので、固定率については情報が全く分かりません。

※1 厳密に述べるなら、購入してきた白メダカから自家繁殖で生まれた個体には、それぞれ若干色味に差があり、ラメが多めの個体や斑っぽい個体も多少いました。それでも、「白い体色の普通頬&普通体型メダカ」という括りでは確立されていました。

 

結果として、その( 白×白銀透明鱗 )から生まれた F1( =第一世代 ) には、透明鱗を持つ個体がたくさん存在しました( 透明鱗ではない兄弟もいましたが )。つまり、片方の親が透明鱗の形質表現なら、その子の第一世代に透明鱗の形質が表現される可能性があるということです。

 

斑メダカの F1 からの考察

今夏は( オレンジ斑×楊貴妃 )の異種交配を試みました。オレンジ斑メダカ自体は、自家繁殖の過程で生まれてきた個体ではありますが、親が誰なのかは分かりません。楊貴妃も自家繁殖の過程で生まれてきましたが、こちらは上述した白メダカと同様に、固定率はほぼ100%だったはずです。

 

結果として、生まれてきた F1 には、要素としては薄いですがほぼ全ての個体に斑特有のスプレーのような黒い表現が見られました。こちらの斑についても、片方の親が斑の形質表現なら、その子の第一世代に斑の形質が表現される可能性があるということです。

 

アルビノメダカの繁殖からの考察

アルビノとは、メラニンの欠乏による遺伝的な欠陥( 疾患 )のことですが、メダカの場合、アルビノの形質表現は劣性遺伝になります。

 

メダカのアルビノに関しては昔から知識があったのですが、自宅で行ってきた異種交配では実際にアルビノが劣性遺伝であると確認することが出来ました。( アルビノ×魔王 )のケースですね。

 

( アルビノ×魔王 )の F1 は皆、両親のどちらにも似ない普通の黒メダカのような表現でしたが、今夏に誕生させた F2 では、少数ではありますがアルビノの個体が数匹出てきています。つまり、片方の親がアルビノメダカなら、※2 遅くともその子の第二世代で再びアルビノが出現するということです。

※2 「遅くとも」と書いたのは、仮にアルビノと交配させる相手個体がアルビノではない見た目の場合でも、アルビノの出現に関わる要素を持っていた場合、子の第一世代でアルビノが出現するからです。

 

本日の写真

( アルビノ×魔王 )F2

今日書いてきたことは、メダカ遺伝学の中のほんの一部分に触れたに過ぎません。メダカの形質要素は透明鱗・斑・アルビノだけではないので、今後の繁殖や異種交配の中で地道に学習していこうと思います。写真は、( アルビノ×魔王 )F2 の非アルビノ個体の一部です。これは何色と表現すればいいのでしょうか?(笑) 琥珀気味の黒ですかね。改めて遺伝の奥深さと未知さを感じさせられます。

 

本日はここまで。

当ブログをご覧いただき、ありがとうございました!!

 

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