こんばんは。(晴れ)レモンパイです。今日の日中は30℃を超える時間帯が長く、何度か扇風機休憩を挟まないとメダカ作業が進みませんでした(汗)
夕飯を作る際は、いつもフジテレビのニュース番組をチラチラ見ながら料理するのですが、今日はメダカ泥棒のニュースが映ったので見入ってました。美しい楊貴妃パンダメダカも映ってましたね。
被害に遭われた方におかれてはお気の毒に思いますが、犯人に対する “ メダカすくい男 ” のテロップに思わず吹いてしまいました。まるでメダカ掬いの道を追求する達人のような印象を受けたので。(笑) “ メダカ泥棒 ” の表現の方がしっくりきます。
メダカ飼育でのゾウリムシの活用方法について
それでは、本題に入ります。「テーマ記事」です。今回は、メダカ飼育におけるゾウリムシの活用方法、具体的には “ ゾウリムシの培養方法 ” や “ メダカへの餌としての与え方 ” 等についてまとめてみました。
自宅のメダカ飼育にゾウリムシを導入してほぼ1年になるので、良い節目だと思って書いてみました。(*^^*)など
メダカ飼育におけるゾウリムシ
メダカ飼育において、ゾウリムシは稚魚(針子)の小さな口にも入る貴重な生き餌になります。メダカ飼育の最大の難所は稚魚の飼育であり、その時期の飼育で稚魚の生存率を高めることにゾウリムシの存在が役に立ちます。
図①に無数に写っている、細長い草履のような物体がゾウリムシになります。よくよく観察していると、うにょうにょ動いているのが分かります。近視の私には見つけやすいですが、老眼の方だと難しいかもしれません。(汗)
メダカの稚魚へのエサやりでは、市販の人工のパウダー餌を使用するのが一般的ですが、孵化して間もない針子だと水面に浮いているパウダー餌を食べることが難しいです。パウダー餌を上手く食べられず飢えて力尽きてしまうケースを防ぐ一つの手段として、エサやりにゾウリムシを活用する方法があるのです。
ゾウリムシとミジンコの比較について
メダカ飼育に役立つ生き餌としては、昔からミジンコに人気がありますが、ミジンコとゾウリムシの両者の生き餌としてのメリット&デメリットについて整理してみると、
・食べ尽くされなければ、メダカ水槽内で勝手に増える
・大人サイズが大きいので、若魚や成魚のお腹も満たせる
・簡単に殖やしやすい
・休眠卵を入手できる
【ミジンコのデメリット】
・稚魚への体当たりに注意が必要
・突然全滅することがある
・稚魚(1mm未満)に適した大きさの生き餌
・1日で簡単に殖やしやすい
【ゾウリムシのデメリット】
・メダカ水槽内だと殖えにくい
・突然全滅することがある
となります。両者とも、飼育者が簡単&経済的にメダカに与えたい餌として維持することの出来る点が、他の生き餌と比べると優れていると思います。
メダカ水槽内へエサとして与えた際に、ミジンコもゾウリムシも勝手に殖えたりしてくれる場合がありますが、ゾウリムシの方は単純に小さいからか、次第に見かけなくなってしまうことが多いです。
ミジンコのサイズについて、子供のミジンコはゾウリムシ並みに小さいですが、大人サイズは大き過ぎて稚魚だと大人のミジンコを食べることが出来ません。また、狭い稚魚用水槽内でミジンコが爆殖すると、稚魚へ無作為に体当たりをしてストレスやダメージを与えてしまうリスクがあるので、殖え過ぎたら飼育水を濾して除去するなどの対処が必要になることもあります。
またゾウリムシの場合は、培養方法によってはたった1日でたくさん殖やすことが可能なので、生き餌として即戦力になるという魅力があります。
ゾウリムシの培養方法
では、ゾウリムシの培養方法についてですが、培養に必要なものとしては、
・空のペットボトル( 500mlでも2ℓでも可 )
・カルキを抜いた水道水
・ゾウリムシの栄養になるもの
といったものになります。
「ゾウリムシの栄養になるもの」について、具体的な品名を挙げると、錠剤の酵母、豆乳、お米の研ぎ汁などになります。上述したように1日などの短期間でたくさん培養したい場合は、酵母商品を使うことになります。
それでは、具体的な培養方法についてご説明します。
培養手順(1):空のペットボトルに種水を入れる
・まず、水道水で内部を綺麗に洗ったペットボトルに、ゾウリムシのいる種水を入れます。私の場合、ペットボトルの全容量の1~3割の量の種水を使います。このペットボトルが、ゾウリムシを培養する為の培養容器になります。
・種水について、あくまでも必要なのは種水そのものではなくゾウリムシの数なので、ゾウリムシの密度の高い種水ならやや少なめで構いませんし、逆にゾウリムシの少ない種水であれば多めに使います。
培養手順(2):カルキを抜いた水道水を入れる
・続いて、(1)のペットボトルにカルキを抜いた水道水を注いでいきます。どこまで注ぐのかというと、種水との合計でペットボトルの全容量の5~6割程度になるまでです。後の手順の為に、ある程度はペットボトルの上部に空間が欲しいのですが、7~8割程度になって大丈夫です。
・ペットボトルに注ぐ水について、「カルキを抜いていない水道水」を直に入れると、ゾウリムシの培養がスムーズに進まないことが何度かあったので、自然光に当ててカルキを抜いたものを使うのが望ましいです。
培養手順(3):「栄養になるもの」を入れる
・更に、(2)のペットボトルに「ゾウリムシの栄養になるもの」を加えます。図④では酵母を写していて、酵母だと強力わかもとやエビオス錠などが有名ですが、実際に使ってみて一番培養効果の高かったのは強力わかもとだったので、個人的には強力わかもとを一番よく使っています。
・酵母の場合、具体的にどれくらい必要なのかというと、500mlペットボトル( カルキを抜いた水道水&種水の合計で約 300ml )に対して、錠剤1個のうちの3~5割ほどです。
・ちなみにお米の研ぎ汁を使う場合は、図⑥の濃さになるように私は使っています。あまりに白色が濃くなり過ぎると、ゾウリムシが殖えているかどうか分かりづらくなるのでオススメ出来ません。
培養手順(4):キャップをしてシャカシャカ振る
・最後に、ペットボトルにキャップをして締めたら、シャカシャカ振って培養液内に酸素を送るようにします。私の場合は、ペットボトルを振るのは1度に5回程度で、毎日1度は行うようにしています。シェイクが終わったら、キャップは外しておきます。
・実際にゾウリムシの培養に成功したら、【手順(1)】に戻りその培養液の一部を再び種水として培養に活用すると、ゾウリムシを継続的に所持することが出来ます。
ゾウリムシの培養の注意点
ペットボトルの置き場所については、培養の安定性を考えると気温変化の少ない場所や日陰、暗いところに置くようにします。真夏であれば直射日光の当たる場所に置くことは避け、冬であれば寒くなり過ぎる場所(10℃以下)は避けるようにします。
ゾウリムシの培養に成功すると、培養液から生ごみ的な独特な臭いがするようになります。その匂いを言葉で説明するのが難しいのですが、ゾウリムシの殖えていることが目視で確認出来れば、臭いがすること自体は問題ないです。
培養の際の不確実性を排除する観点では、培養を繰り返すごとに新しいペットボトルを用意するのが好ましいです。次の培養の際に同じペットボトルを再利用しても構いませんが、ペットボトル内部の付着物や沈殿物が持ち越されると、後々に培養に支障をきたす可能性があります。
ペットボトルで培養させているゾウリムシは、突然全滅してしまうことがあります。リスクヘッジとして、普段から培養容器は5本以上は維持しておくことや、一日に全ての培養容器をリセット(消費&再培養)するのは控えることなどの工夫をするようにします。
培養に使う栄養源の質や量によりますが、ゾウリムシの培養液を消費しないままでいると、ある程度殖えてからどんどん減少してしまいます。理想は、ゾウリムシが増殖のピークを迎えるタイミングや増殖のピークの手前で、ゾウリムシを消費して再培養の仕込み( 上記の手順① )を行うことです。
メダカへのゾウリムシの与え方
では、実際のメダカへのゾウリムシの与え方についてですが、まずペットボトルに入っている培養液を全て空の容器に移してみます。図⑧では、空の容器としてボウルを使っていますが、私の場合、一度に消費する培養液はペットボトル2~3本くらいです。
そしてしばらく待ってみると、ゾウリムシは重力に逆らう習性によってボウルの上位部に集まり、だんだんと下位部には沈殿物( 酵母などの残り )が現れるようになります。このボウルの上位部にあるゾウリムシの密度の高い培養液をそっと掬い集めて、メダカの稚魚へ直接与えたり、種水として再培養に使うわけです。
掬い集めた培養液内のゾウリムシの密度や、稚魚用水槽にいる稚魚の大きさや数によって調整しますが、メダカの稚魚への与え方として
を目安に投入するようにします。1日1回与えればそれで十分ですが、室外水槽の場合は周囲が暗くなるとゾウリムシが食べられにくくなるので、明るい時間帯にエサとして与えるのが望ましいです。
あと、培養液をいちいちボウルに移すのが面倒だったり時間のない時は、ペットボトルから稚魚用水槽へ直接培養液を投入しても構いません。でもその際は、出来るだけ沈殿物が水槽へ混入しないようには配慮します。
最後に
説明が長ったらしくなってしまいましたが、私なりのゾウリムシの扱い方を細かくまとめてみました。 m(_ _)m
ゾウリムシは、メダカ飼育に必要不可欠なものではありません。元々稚魚の飼育は難しいという前提があるので、ある程度は力尽きてしまうことを考慮して、親魚からたくさん採卵してたくさんの子孫を育成することが出来るのなら、わざわざゾウリムシを導入する必要はないと思います。
本日の写真
写真は、青光ダルマメダカ F5 になります。去年2018年の繁殖シーズン序盤戦(4~7月)生まれの世代で、つい最近まで彼らの兄妹が繁殖用水槽で活躍していました。1枚目に写る3匹は現在、ダルマ体型の個体のみをミックス飼育している「ダルマっ子水槽」と呼ぶ水槽にいます。
2&3枚目は横見になります。飼育水に青みがかかっていますが、これは「ダルマっ子水槽」内に尾ぐされ症状を見せる個体がいるので、メチレンブルー水溶液による薬浴をさせていることが理由です。
3枚目は、去年から過抱卵を患っているメスになります。とても痛々しいのですが、メダカ程の小さい生き物だと飼育者が手術的なことをして、卵を体外へ排出させるのはハイリスクで困難なので、特に何も対処せず見守っています。どんなオスが相手になっても、過抱卵を解消出来ないメスのことは、自宅では毎年見かけますね。
本日はここまで。
長文のこの記事、当ブログをご覧いただき、ありがとうございました!!