こんばんは。(くもり)レモンパイです。最近の体調は安定している感じがして特段悪いところも見当たりませんが、心が疲れているのを感じます。先日投稿した記事が2年を費やしたネタだったので、ようやくその作業を終えたという燃え尽きもありますね。今夜はローストビーフを作りました。牛モモ肉って高いので普段買わないのですが、近所のスーパーでは今日か明日に特別休店するそうで、その影響でとても安かったのです。(^^*)
そういえば先日、これまで3回の予約チャンスで負けてきた ※1 新型コロナに対する自衛隊の大規模接種の1回目の予約が取れました!私は神奈川県民で、地元自治体からの接種の案内は今月8月中に届くらしいのですが、結局いつから接種出来るのか不透明な状況なので大規模接種を利用出来るならそうしたいなと考えていたのです。相変わらず倍率は高いままでしたけどね。
それでは、本題に入ります。メダカネタをメインに書く機会が少なくなってきましたが、今回は「メダカ記事」の投稿です。私にとって特に大切な存在だった2匹のメダカが先月2021年7月に死んでしまったのですが、彼らを本日「液浸標本」として完成させたのでそのことについてお話することにしました!
まず液浸標本(えきしんひょうほん)とは、ホルマリンやエタノール等に対象物を浸して保存するタイプの標本になります。学校の理科室や博物館などで見れますよね?魚のような、外骨格のない軟らかい生物を標本にする際は液浸標本が向いています。標本の種類としては、他に ※2 乾燥標本や骨格標本、剥製などが挙げられます。
何で私がメダカを液浸標本にしようと発想したのかというと、現在は地元の雑木林から採集したカブトムシとノコギリクワガタを標本用に飼育していることが影響しています。カブクワは死後に乾燥標本として標本箱に収める予定で、標本作りの勉強の一環として液浸標本にもチャレンジすることに決めました。また、何よりもう二度と出合えないかもしれないような大切な2匹のメダカを保存するということに大きな意義を感じたのです。
その “ 大切な2匹 ” をご紹介します。まず1匹目が、私のオリジナル系統で【黒三種メダカ F1 の侵蝕目個体(くろさんしゅ-しんしょくめ)】と呼んでいた子です。目の部分を拡大してみると・・・
スモールアイになっていて、しかも本来黒目である部分が青っぽく見えます。目のフチの虹色細胞部分の混沌とした表現も総じて “ 侵蝕目 ” と呼んできました。「もし彼のような特徴を固定化出来たら・・・」「スモールアイじゃなくても黒目の青い個体を作出できたなら・・・」と期待し、彼からはたくさん子孫を採卵してきました。2019年夏生まれの2歳でしたが、2021年の繁殖シーズンが始まっても親魚として現役で活躍してもらっていたのです。
続いて2匹目というのが、このブログでもツイッターでも一番載せる機会の多かった【煮干し君】です。オリジナル系統名は「梵灯19」メダカでして、簡単にいうと梵天メダカと灯メダカの異種交配。特別歪な体型の生まれる血筋ではなかったものの彼に出合い、ハンディキャップがあっても必死に泳ぐ姿(生きる姿)に感銘を受けてきました。バケツにて独り悠々と暮らしてもらっていましたが、暑さにやられてしまったのか2歳の生涯を終えました。
ここから、標本作りをご紹介します。今回扱ったエタノールで液浸標本を作る際の大まかな流れとしては、
② エタノールが汚れなくなるまで脱水を続ける
③ 保存容器へエタノールと一緒に移す
上記のようになります。ホルマリンは劇物ということで入手も保管も廃棄も大変になることから、初心者の方はエタノールの使用が無難に思います。
上の写真は侵蝕目個体をプリンカップで掬ってきて、飼育水を捨てて個体の周囲の水分もティッシュで吸い取り、背びれ&尻びれ&尾びれを爪楊枝で優しく開いた状態です。
「そろそろかも...」と事前に思い注意深く様子を見ていたので、彼がこと切れたのは2021年7月19日の正午頃だと推測しましたが、私が気付いて標本作りに取り掛かったのが死後半日弱が経過した7月20日の午前0時台。体表には既にカイミジンコが集っていて、ヒレが少し傷付けられているように見えました。大切に飼い続けこと切れるのを待ってから液浸標本にする場合、肉体の腐食を出来るだけ防ぎたいので早く見つけることと、見つけたら早く処置に移ることが大切になります。夏場は特にそうですね。
続いて、ドラッグストアで買っていた無水エタノールを水で75%程に希釈したものを体全体が浸かる程かけてみました。すると、 ※3 開いておいた背びれ等がそのままの形で固まりました。このプリンカップの上に同じ型のプリンカップを逆さにして被せて蓋をし、このままエタノールの蒸発を極力防ぎながら “ 脱水 ” が進むのを待つことにしました。
エタノール水が蒸発して水位が下がった場合は、体が大気に触れないよう更にエタノール水を追加投入しました。また体液が出てくるとエタノール水に色が付いてきたので、それに気付いた時はエタノール水を水換えしていました。
そして侵蝕目個体の標本作りを始めて2週間以上(←煮干し君は12日間)が経過した本日、保存容器へ移すことにしました!最終的に彼らを浸すエタノールの濃度をどうするか悩みましたが、今回は無水状態で保存したいなと思い、過去のエタノール水の水換えの際に徐々に濃度を上げ、現在では無水エタノールそのままに浸かっている状態にしています。もう体液などでエタノールに色が付くことはありません。
煮干し君は7月23日にこと切れて、侵蝕目個体よりも良い状態から作業に取り掛かれたのですが、黒目の中心部分が白っぽくなってしまいました。理科室の魚の液浸標本の目ってこんな感じだったような気もしますが...煮干し君の場合は最初50%のエタノール水から脱水を始めたので、もしかしたらエタノールの濃度をケチると良くないのかもしれません。(汗) また別の液浸標本を作る機会があれば、適切なエタノール水の濃度を調べたいと思います。
そしてどのような容器に保存すればいいかについても悩んだのですが、セリアの「ミニキャニスター(75ml)」を選びました。外からの観察のしやすさと容器の安定性を考えるとガラス瓶しか考えられなくて、密閉性も考えるとこのシリコンパッキンの付いているキャニスターが良いのかなと判断しました。
最後に、ミニキャニスターにそれぞれ標本個体とエタノールを入れて液浸標本が完成しました!気掛かりな点として、「シリコンがアルコールにどう影響を受けるのか?(劣化する?膨張する?)」はシリコンの種類にもよりますし私にはよく分からないので、シリコンにエタノールが付かないようキャニスターを逆さにしたり、エタノールの水位を高くし過ぎないことは大切に思います。また脱水期間中も標本完成後も保管場所は火気厳禁ですね。
本日の写真
今日は、光体型種をまとめてきたオリジナル系統の「レモンパイ19」メダカ F1 と、(オロチ×紅薊)F1 との異種交配子孫の水槽手入れをしてました!・・・説明がややこし過ぎて嫌になります。(笑)
ちゃんと観察するのは今回が初めてで、オレンジ系(琥珀系?)体色の個体が多いですね。2枚目の写真の下に写っているような、昔レモンパイ系統に取り込んだ乙姫メダカ似の個体にも出合えて嬉しい感じがします。(^^*)
3枚目の中央の個体はがっつり両頬透明鱗で、これまでのレモンパイ系統には全くなかった特徴なのでこれは紅薊メダカ由来で間違いありません。今月中に、今回ご紹介した新レモンパイ系統と、幹之系と異種交配をさせた別の新レモンパイ系統との統合交配を予定しています。
本日はここまで。
当ブログをご覧いただき、ありがとうございました!!