こんばんは。(くもり、のち雨)レモンパイです。今日から令和時代のスタートですね。平成から令和に変わる瞬間は、私はただただスマホを弄っていたと思います。(笑)
当ブログの運営方法については毎日考えているのですが、今回のような重量のある「テーマ記事」では読者や訪問者の皆様が多いので、今後の「テーマ記事」ではこの冒頭部分は敢えて短めにしようと思います。(汗)
ちなみに、今回の記事は作成を始めてから完成までに10日間も費やしてしまいました。でもその分、丁寧に仕上げたつもりです。(^^)
メダカのオスメスの見分け方
それでは、本題に入ります。「テーマ記事」です。当ブログの運営を始めて間もない頃に、 “ メダカの性別の判別方法 ” に関する記事を投稿しましたが、粗削りで図による説明のない内容だったので、今回は改めて性別の判別方法( オスメスの見分け )について書いてみました。
飼育者にとってオスメスの見分けはとても基本的で、メダカの繁殖を試みる上では重要なスキルになります。
性別のを知る意義&重要性
具体的なメダカの性別の判別方法について触れる前に、そもそものメダカの性別を知る意義( 必要性 )について3点挙げてみました。
性別を知る意義①:繁殖させること
・まず、メダカを繁殖させたい場合にオスメスの判別が出来なくてはいけません。水槽内に少なくともオスメス1匹ずつがいないと、繁殖の行われる可能性がありません。
・大きな水槽にたくさんのメダカを抱えている場合は、勝手に繁殖をしてメスが卵を産んでくれますが、例えばアクアショップから数匹だけをお迎えして繁殖させる場合なんかは、自分または店員さんがオスメスの判別の出来る必要があります。
性別を知る意義②:過抱卵の解消
・メダカのメスには過抱卵といって、「体内の成熟した卵を体外へ排出することが出来ず、お腹がパンパンに膨れてしまう症状」になる個体がいます。
・過抱卵になってしまう根本の原因は分からないですが、オスとの ※1 ペアリングによって過抱卵の解消されるメス個体もいます。メスの過抱卵を解消させる試みをする際に、オスメダカを選んでペアリングします。
性別を知る意義③:選別ミスの防止
・私のように、メダカの品種改良や新種作出を目指している飼育者の場合は、たくさんのメダカを育てて選別をし、自身の好みや理想に合わせた形質表現の個体を選び残していくことになります。
・その選別作業の際、オスメスの判別( 確認 )をしっかり行っていないと、選別後にオスメスの数が極端に偏ってしまうミスが起こり得ます。ただ良い個体を残すだけでなく絶滅リスクの分散の観点からも、メダカを選別で減らす際は、手元に残すオスメスの割合はある程度整えた方が好ましいです。
以下では、メダカの性別の具体的な判別方法について書いています。
オスメスを知る鍵になるメダカの部位
メダカの性別を判別する際に必要なのは【 ビジュアル 】と【 行動面 】の情報であり、一番確実なのは横見でのビジュアルを判別材料にすることです。
図①は乙姫セルフィンメダカのメスですが、性別を判別する上で必要な【 ビジュアル 】面の情報とは、 “ 背びれ ” と “ 尻びれ ” と “ 尾びれ ” になります。 尾びれが性差に関係するのは一部の種類だけなので、実質は “ 背びれ ” と “ 尾びれ ” のみです。
オスメスの特徴の違い(普通体型)
メダカの普通体型のオス&メスの特徴について4点を挙げると、
② 尻びれの端がギザギザしている
③ 尻びれがメスよりやや大きい
④ 尻びれの底辺の延長が尾びれにぶつかる
② 尻びれの端はあまりギザギザしていない
③ 尻びれがオスよりやや小さい
④ 尻びれの底辺の延長が尾びれの手前にぶつかる
となります。以下では1点ずつ、写真で比較しながら見ていきます。
オスメスの違い①: 背びれの切れ込み
・オスの場合、背びれの後方の辺の下部に切れ込みがあります。
・メスの場合、背びれの後方の辺には切れ込みがありません。ただ、オスメス両者とも背びれは後方部分まで背中にくっ付いているわけではないので、背びれの後方部分が背中から離れている際に、それが切れ込みだと見間違えてしまう可能性があることに注意が必要です。
オスメスの違い②:尻びれのギザギザ
・オスの場合、尻びれの端の部分がギザギザとした形になっています。
・メスの場合、よくよく観察すると尻びれの端の部分はギザギザしているように見えますが、オスよりはギザギザの程度が弱いです。
オスメスの違い③:尻びれの大きさ
・オスの場合、尻びれの面積がメスよりも大きく発達しやすいです。
・メスの場合、オスよりも尻びれの高さの低いことが多いです。ただヒレの大きさについては、あまり当てにはしにくい要素です。
オスメスの違い④:尻びれの底辺について
・オスの場合、尻びれの底辺の延長線が尾びれにぶつかります。
・メスの場合、尻びれの底辺の延長線が尾びれの手前や付け根にぶつかります。オスメスの見分けの難しい個体であれば、 “ 尾びれの底辺の延長線 ” に着目すると分かりやすいです。
光体型のオスメスの特徴の違い
メダカの光体型とは、目の周囲やお腹にある虹色細胞が背中にも移るメダカのことです。 背びれが尻びれと同じような形になりますし、個体差はありますが尾びれの形もひし形になります。
メダカの光体型についても、上述の普通体型のオスメスの特徴を活用すれば大丈夫です。一応、光体型についても上述の4つの観点で見ていきます。
光体型の雄雌の違い①:背びれの切れ込み
・光体型の場合も、普通体型と同様に背びれの切れ込みの有無が性差になります。ただし、普通体型と違って背びれの底辺がしっかり背中に接続されています。
光体型の雄雌の違い②:背びれ&尻びれのギザギザ
・光体型の場合も、普通体型と同様に尻びれの端の部分のギザギザの程度が性差になります。また、背びれの形も尻びれと似た形になるので、オスなら背びれの端の部分もギザギザになります。
光体型の雄雌の違い③:背びれ&尻びれの大きさ
・光体型の場合も、普通体型と同様に尻びれの大きさや形が性差になります。こちらも尻びれのギザギザと同じ理由で、オスなら背びれがメスよりも大きくなりやすいです。
光体型の雄雌の違い④:尻びれの底辺について
・光体型の場合も、普通体型と同様に尾びれの底辺の延長線の行方が性差になります。延長線が尾びれにぶつかればオスで、尾びれの手前や付け根にぶつかればメスになります。
その他のオスメスの見分け
お腹に卵を抱えているのはメスになります。メスが産卵するとお腹に卵を抱え、メスが自力で水草や藻、人工の産卵床などに卵を付着させます。
種類によりますが、繁殖シーズンに尾びれの淵などに黄色い婚姻色の現れるメダカがいますし、 ※2 オスメスどちらかしか表現しない色を持っているメダカもいます。
行動面だと、メダカは繁殖シーズンになるとオスが求愛行動としてメスの下に潜ってぐるぐると旋回するようになります。その2匹のシーンにおいて、上にいるのがメスで下にいるのがオスということになります。
また、水槽内であらゆるメダカに攻撃するような暴君になりやすいのはオスです。ただ、気の強いメスも全くいないわけではないですけどね。
オスメスの見分けにおける注意点
メダカのサイズが小さい時は体型に表現される性差が肉眼では分かりづらいので、オスメスの見分けが難しくなります。重要な選別は、オスメスの判別が簡単に出来るサイズになってから行うのが無難です。
近年はメダカの品種改良や新種作出が進み、背びれのないマルコメダカやヒレの伸長したヒレ長メダカやスワローメダカ等も出現するようになりました。基本的には上記の判別基準を当てはめることによって性別を見分けられますが、一部オスメスの見分けの難しい種類がいます。
メダカの性別の判別方法などをお話してきましたが、メダカを含め魚類には後天的に 「※3 性転換」をする可能性があります。私の飼育下では性転換を確認出来た例はないです。
最後に
まだ断言できる程の情報ではありませんが、自宅で様々なメダカ系統を飼育していると、オスよりメスの方が体型の崩れる/崩れている個体が多いように思います。選別の際に、性別を確認しないで体型の美しさだけ見てしまうと、結果的にオスしか残らなかったという経験が少なくないです。
私のメダカ飼育1~2年目の頃は、書籍やネット記事などからメダカの判別方法を調べていましたが、いざ自分でオスメスを見分けるとなると何回も間違えてしまいました。実際に自力でオスメスの判別をしてみないと、なかなか正確な判別は出来るようにならないです。
私だけではないと思いますが、経験を積んでいくと上見の観察で背びれや尻びれの特徴を把握し、それだけでオスメスが分かるようになります。(笑)
本日の写真
写真は、今回が当ブログ初公開のメダカになります。先月4月の下旬にアクアショップ店頭にて1匹だけでお迎えした、小豆超新星メダカです。買うまでずっと “ あずき ” だと思っていましたが、 “ こまめちょうしんせい ” と読むそうです。1枚目が上見で2枚目が横見になります。
以前から気になっていた種類ですが1ペアを購入出来る予算がなく(泣)、異種交配で活躍してもらった方が面白いかなとも思ったので、上見で気になる子を1匹だけ選んでみたのです。
写真3枚目は、黒の色揚げ水槽内で撮影したものです。1枚目では分からなかったシルバーの体外光が見えて、本来の美しさが分かるようになります。(*^^*)
本日はここまで。
当ブログをご覧いただき、ありがとうございました!!