こんばんは。(晴れ)レモンパイです。6月に入りました。本格的なメダカ繁殖シーズンは、この月から始まると言っても過言ではないので、集中してメダカ作業に取り組んでいきたいところです。
新型コロナウイルスの感染拡大に対して、引き続き警戒しないといけない社会情勢ではありますが、今日の私は2か月ぶりにジムへ通うことが出来て嬉しかったです。(^^*) 出来ることが少しずつ戻ってくるのは、幸せなことですよね。
メダカを繁殖目的でペアリングする際の注意点
それでは、本題に入ります。それなりのボリュームと熱量で仕上げる、メダカの「テーマ記事」の投稿です。本格的なメダカの繁殖シーズンに突入したということで、今回は
について整理してみました!
まずは、そもそもの「ペアリング」の定義からご説明していきます。
「メダカのペアリング」の私の定義について
そもそもペアリング( pairing )という言葉には、
“ 2つのものを1対にすること ”
“ 対合(生物学) ”
という意味があります。これをペット等の動物飼育の分野で使うと、
【1】 “ 繁殖目的でオスメスを一緒にすること ”
という意味を持ちます。pair という言葉が原型なので、基本的には1対1、つまりオス1匹とメス1匹の組み合わせを指します。
ただ、私の場合はメダカを【1】のオス1匹 ⇔ メス1匹で組み合わせることだけでなく、
【3】「複数のオス ⇔ 1匹のメス」
【4】「複数のオス ⇔ 複数のメス」
を繁殖目的で同じ水槽に入れるケースでも、ペアリングという言葉を使って表現しています。以下で使うペアリングという言葉には、上記の【1】の意味に加え、【2】~【4】の意味も込めて使うのでその点ご理解ください。m(_ _)m
ペアリングをする際の注意点
ではまず、メダカのペアリングをする際の注意点から見ていきます。
注意点①:健康な個体のみでペアリングする
・メダカの繁殖目的のペアリングで一番大切なのは、健康な個体のみをペアリング(=親魚)に選ぶことです。ペアリングの時点で不健康だと、飼育者が繁殖させたくても繁殖能力に難のある可能性がありますし、伝染性の病気ならペアリング相手のメダカも不健康にしてしまう可能性があります。不健康な個体は、隔離しての療養などを優先します。
・ペアリングを続けていると、尻びれや尾びれの一部が裂けてしまうことがあります。1~2か所の軽度な裂けなら特に対処は必要ないですが、ヒレがボロボロになるレベルであれば一旦隔離をし、塩浴をして繁殖を休ませるようにします。
・ ※1 過抱卵のメス個体の場合、繁殖用水槽にてペアリングをしエサを多く与える飼育を続けると症状が悪化して死んでしまう可能性があるので、親魚に選ばない方が無難です。
注意点 ②:親魚メダカのサイズを揃える
・続いて、同じくらいのサイズ(体長)の個体をペアリングに選ぶことも大切になります。片方が大きくもう片方が小さいと、繁殖行為が上手く行われず無精卵の出現率が高くなったり、小さい方がエサに十分にありつけない可能性が出てきてしまいます。
・サイズを揃えることに厳格になり過ぎる必要はないですが、相手と比較した際に1~2回りくらいまでの体格差に収まるように意識します。また、本ダルマや半ダルマなどのダルマ体型メダカと普通尺メダカをペアリングする際は、頭部の大きさを比較した場合に1~2回り大きい方をダルマ体型個体にすると、繁殖行為が成功しやすいです。
・もしある種類のメダカを繁殖させたくて、でもオスメスのどちらかのサイズが大きくなってしまう縛りの下にペアリングを決めないといけないならば、メスがオスより大きい方が望ましいです。下記にて触れることと関係しますが、その方がオスがメスに対して横暴になりにくくなります。
注意点③:出来ればオスメス複数ずつで組む
・飼育者の都合として、繁殖させたい種類(系統)から早く、安定的に有精卵を採卵したいのであれば、ペアリングの際のオスメスの数は共に多い方が良いです。
・繁殖用水槽内にてオスメスの数が多いと、特定の個体が縄張り意識を高めて乱暴になる状況が減り、一方的な力関係が成立しにくくなります。
・また、あるメダカを自宅で累代繁殖(=兄妹同士での繁殖を続けること)させる場合は、近親交配による遺伝的な悪影響の出るリスクを抑える為にも、親魚の組み合わせパターンに “ 多様性 ” が生まれるように、多くのオスメスをペアリングさせるのが合理的です。
ペアリングの事後の注意点について
続いて、一旦ペアリングをした後の注意点について整理します。
注意点④:パワーバランスをチェックする(※2)
・親魚としてペアリングしたメダカ達の水槽を、半日~数日経った後から観察してみた際に、特定のオス(/稀にメス)が他のメダカに体当たりをしたり、執拗に追いかけ回していないかチェックします。または、特定のメダカが水槽の中の物陰で怯えていないかチェックします。
・水槽内のメダカ間のパワーバランスが崩れると、弱いメダカは繁殖どころかエサを食べることも難しくなり、ストレスで体調を崩したり最悪の場合は突然死してしまうので、これまでのペアリングは一旦解消するようにします。具体的には、強過ぎる個体だけを隔離してみたり、水槽内に他のメダカもたくさん混泳(=追加のペアリング)させてみるようにします。
・その後、虐められていたメダカ達の体調が回復し、怯えることもなくなったら、再び元のペアリングをやり直すことも考えます。ただ、乱暴な振る舞いをする個体はそれが一生直らないこともあるので、別メンバーでのペアリングに完全に切り替えることを、検討するのが好ましいかもしれません。
注意点⑤:ペアリングから “ 卵 ” が入手出来ているか
・ペアリングした親魚メダカ達の関係性に問題がないように見えても、繁殖シーズン本番にも関わらず
<2> ある時を境に “ 卵 ” が全く入手出来なくなる
<3> 卵は産むけど “ 有精卵 ” が全く入手出来ない
といった事態に陥ってしまうことが、しばしばあります。
<1>と<2>のケースでは、繁殖シーズンのどの辺りまで入手出来ないのかにもよりますが、自然繁殖に頼る飼育者の場合は 7月まで待ってみてもいいかもしれません。それでも卵が一向に入手出来なかったり、繁殖を再開してくれない場合は、ペアリングのメンバーを全体的に見直す必要があります。
<3>のケースではメスの繁殖能力はあると分かるので、オス側のメンバーを変えてみるようにします。
最後に
繁殖用水槽でペアリングしているメダカ達に対して、たくさんの卵を作ってもらおうとエサやりを多くするのが基本ですが、当然飼育水の水質は傷みやすくなるのでその点にもご注意ください。とにかく、繁殖目的のペアリング中は飼育者として気に掛けることが多くなりますね。(汗)
本日の写真
写真に写る2匹は、錦メダカ F4 のオス(上)と夜桜メダカのメス(下)になります。この2匹は、今まさに「1対1」の繁殖目的のペアリングをさせているところで、彼らからは順調に採卵出来ていますね。(^^) 今日は、彼らの水槽の手入れと採卵をしてました。
ただ、今日彼らの繁殖用水槽を上から眺めていたら、オスがメスを執拗に追いかけ回していたことに気が付きました。求愛のそれとは明らかに性質の違う攻撃的なものだったので、明日はこのペアリングを一旦解消しようと思います。4月のペアリング当初は、お互い仲良しに見えたのですが...メダカの夫婦関係にも、人間と同じような複雑な事情があるのかもしれません。
本日はここまで。
当ブログをご覧いただき、ありがとうございました!!