【昆虫標本】ダイソーの300円キットで、カブトムシを標本にしました!

こんばんは。(晴れ)レモンパイです。地元ではギリギリ猛暑日(35℃以上)には届かなかったそうですが、外に出たくなくなる怠さを感じました。でも現在行っているカブクワ用の「発酵マット作り」には追い風な天気ですね。(^^*) 今晩は麻婆豆腐台湾風唐揚げなどを作りました。

さて、今回の記事ではダイソーの昆虫関連グッズについてご紹介しています!

 

ダイソーの300円標本キットを使ってみた感想

それでは、本題に入ります。「カブクワ記事」の投稿です。たしか今年2021年の初夏頃のことだったと思いますが、ダイソーの昆虫用品コーナーを物色していたら300円の標本キットを見つけ面白いなと思ったので、今回は実際にそれを使ってみました!これから細々と感想をご紹介するのですが、結論としては綺麗な標本を作るのは難しいなと思いました。(汗)

ダイソーの昆虫標本キット(300円)①

まず今回購入したのが、こちらの「昆虫 標本キット」になります。裏面の説明などを見てざっくりと把握したのは、コーティング剤(有機溶剤)を使用することで、防腐や防虫加工も施しつつ体の固定が出来るということ。また、昆虫標本にとって一般的な昆虫針(標本針)を一切使わない点が、小・中学生の子供たちが作る際に安全で良いなと思いました。具体的には “ 甲虫 ” 専用のキットということで、カブクワの他にもカナブンやコガネムシ、カミキリムシ、ゲンゴロウにも使えますね。(^^*)

ダイソーの昆虫標本キット(300円)②

開封すると中身はこの3点でした。開封してみてショックだったのは、土台(標本台)があまりにも安っぽく見えたこと。スポンジを厚紙で包んだだけなので、標本完成後はホコリが被らないよう何か容器へ移す必要がありますね。袋の中に死骸とコーティング剤を入れて処理するワケですが、袋の内側の横幅は約 12.5cm だったので、例えばヘラクレスオオカブト等の外国産の大きなオス個体を標本にすることには向かないと思います。

標本にしたカブトムシのオスの死骸 ①

そしてこの度、標本用個体として用意したのが地元の雑木林で見つけたカブトムシのオスになります。彼について、私の中部地方への旅行中に逝ってしまったので厳密な死亡日時は分からないものの、推定8月12日とし標本作りを行った8月23日まで11日間放置&乾燥をさせていました。

基本的には生前の状態、つまり飼育容器内に乾いた ※1 床材(ヒノキ&ポプラ)と一緒に入れ、本来のプラスチックの蓋の代わりに新聞紙で蓋をし、輪ゴムでとめ放置していました。死骸を飼育容器内に入れたのは、わざわざ外に出して置く適当な場所がなかったからで、蓋を新聞紙にしたのは小虫が死骸に集るのを防ぎつつも死骸の乾燥を進ませないと内部が腐ると判断したから。尚、標本キットの説明には、

・『死亡後約10日のものが理想的』
・『あまり長く時間の経過した昆虫は、関節部が弱くなり、作成中、標本個体が壊れることがあります』

という記載がありました。私が汲み取って解釈するに、 “ ある程度乾燥させてから標本にしないと腐敗で異臭が強くなるけど、かといって乾燥させ過ぎると壊れやすいよ ” ということだと思うのですが、その標本作りを行うタイミングの見極めが難しいのかなと思いました。

※1 参考記事 → 2021年8月14日の投稿:【カブクワ飼育】成虫の個別ケースの手入れ方法

ダイソーの昆虫標本キットの工程 ①

では実際の標本作りの工程に移ります。まずは濡れたティッシュやピンセットを使って表面の汚れを落とす作業から・・・ですが、私の場合は土ではなくヒノキマットで飼ってきたのでダニも見当たらず体はとても綺麗です。ただ、ヒノキマット由来の繊維が関節部分に少しあって取り除きづらいかもと思ったので、

ダイソーの昆虫標本キットの工程 ②

洗面台で水道水を「ジャッ!」と5秒くらい掛けました。(笑) この後はドライヤーを使うので、ここでは濡れて大丈夫だと判断しました。

ダイソーの昆虫標本キットの工程 ③

続いてドライヤーでお腹を温めて柔らかくする工程です。私の想像では「ドライヤーをすると更に乾燥が進んで壊れやすくなるのでは?」と心配していたのですが、実際に『10cm離したところから約2分間熱風を当て』た後に脚を触ってみたら、確かに動きやすくなっているような感触はありました。でも、ドライヤーを当てる前の脚の感触を確認してはいなかったので、この処理でどれほど柔らかくなったのかは分かりません。(汗)

ダイソーの昆虫標本キットの工程 ④

ドライヤーの次はコーティングの工程へ。袋の中に死骸とコーティング剤を入れますが、コーティング剤は液体ですし臭いので、取り扱いには慎重になる必要があります。臭いを嗅いで思い出したのは、子供の頃に扱ったTAMIYAの塗料。コーティング剤を使用する際は、熱源からの隔離や火気厳禁、換気も意識しましょう。脚の根元やツメの先までちゃんと塗料が行き渡るように、袋をゆっくりくるくると回しました。

ダイソーの昆虫標本キットの工程 ⑤

さぁ最後は、展足を行って標本台に固定する一番大事な工程です。説明には『ピンセットで足のツメをスポンジに引っかけるように整形し』とありましたが、これピンセットを持たないもう片方の手でカブトムシを掴まないとまともに出来ない作業です。

指がペタペタしますし、触った部分には指紋が付いたりコーディングの剥がれが起こるので、正直 “ 標本キット ” としての致命的な弱点(不都合な点)なのではないかなと思ってしまいました。コーティング剤が『皮膚に付着した場合は、直ちに水で洗い流してください』との記載もあるけど、実際は触らないと綺麗な展足は難しい。ビニール手袋をしたとしても、ビニールにもペタペタが移ってきてやはりまともに作業出来ないと思います。

ダイソーの昆虫標本キットの工程 ⑥

展足の際は、壊れにくい【腿節(太もも)→ 脛節(脚の真ん中)→ ふ節(脚の先端)】の順に、標本キットの外袋に写るカブトムシの姿勢を参考にして動かしていきました。ここでやらかしてしまったのですが、最初前脚をある程度開いてから中脚の作業に移ったところ、胸と胴の間が少しもげてしまいました。(汗) 何でもげたのかというと、私が胸角を摘まみながら、胴体にある中脚を弄ったから。前脚を弄る際は胸角を掴んで大丈夫ですが、中脚と後足を弄る際は胴体を掴まないとこうなるので注意が必要です。

ダイソーの昆虫標本キットの工程 ⑦

ある程度展足が進んだら、標本台に置いて更に細かな微調整を行ってツメをスポンジに引っ掛けます。写真では体の向きがやや傾いていますし各脚の位置も左右対称ではないですが、あれ以上のクオリティを求めるとどんどんパーツがもげると判断して妥協したのです。実際、左後ろ脚のふ節は切れてしまっています。また触覚部分は、(コーティング剤の影響か乾燥によるものか)カチカチで破損させずに広げるのは無理と思い広げませんでした。

ダイソーの昆虫標本キットの工程 ⑧

後は約1時間乾かして完成というところで、私のオリジナルの工程を挟んでみました。カブトムシをペタペタ触り過ぎてコーティング剤がところどころ剥がれて不格好に見えたので、コーティング剤の残りを全体的に掛けてみたのです。特に私の失態により少しもげた胸と胴の隙間部分に、コーティング剤を多めに垂らしてみました。スポンジでも吸い切れないコーティング剤は下から染み出てくるので、新聞紙を敷いた上で行いました。

ダイソーの昆虫標本キットの工程 ⑨

とりあえず完成しました。せっかく綺麗な死骸だったのに部分部分を壊してしまったり、標本キットへの不満もありましたが、私の最後のオリジナル工程によってピカピカにカッコよく仕上がったと思うので、初めてにしては及第点かなと思います。

冒頭でも結論を書きましたが、やはりこのダイソーの標本キットで綺麗な昆虫標本を作るのは難しいと思いました。標本作成中にパーツを壊してしまう可能性を考えると、出来るだけ脚の欠損部位のない死骸を入手するのが望ましいですね。

 

本日の写真

まずは、過去に掲載した写真から。

黒三種メダカ F1 侵蝕目個体 ②

オリジナル系統「黒三種メダカ F1」の、侵蝕目個体(しんしょくめ)と呼んでいた子の写真です。瞳が青で、周囲の虹色細胞部分の複雑な表現を、まとめて侵蝕目と勝手に呼んできました。彼は推定2歳という年齢で先月にお空へ逝きました。

侵蝕目系βメダカ ①

そして今日は、彼の ※「息子」兼「孫」兼「ひ孫」の存在である今年生まれの侵蝕目系βメダカを撮ってみました。全員をちゃんと観察したのは初めてでしたが、侵蝕目個体を彷彿とさせるような子は1匹もいませんでした。そもそも遺伝する特徴なのかどうか知らないですけどね。(笑) やってみないと分かりません。

侵蝕目系βメダカ ②

現時点で一番大きい群と、二番目の群を撮ってみました。もう8月下旬という時期で、累代させるなら早くしないと後々に面倒な展開になるので、効率を重視して体形選別を無視した彼ら2つのグループから採卵していくことにしました!子孫の中から侵蝕目個体に再び出合えることを願っています。

 

本日はここまで。

当ブログをご覧いただき、ありがとうございました!!