こんばんは。(くもり、時々小雨)レモンパイです。今日は田村正和さんの訃報がありました。古畑任三郎シリーズは再放送でよく見ていて、孤高でクールな雰囲気の素敵な俳優さんだなと思っていました。
さて今回は、ペットとハンドメイドのコラボ作品についてご紹介します!
カマキリレジン第1弾!
それでは、本題に入ります。「ハンドメイド記事」の投稿です。昨年2020年はエクレアさんと名付けたオオカマキリを飼育していました。その子は2021年3月7日にお空へ旅立ちましたが、 “ 亡骸の一部をUVレジンに閉じ込めた作品 ” を作れないか考えていて、今回実際に作ってみたのでその工程などをご紹介します!
また、過去にザリガニの脱皮殻を用いた ※1 ザリガニレジン作品のご紹介もしているので、ご興味がありましたらご覧いただければと思います。m(_ _)m
エクレアさんの下準備について
今回カマキリレジンに取り掛かるにあたり、素材となるエクレアさんの下処理から行いました!
1枚目が、こと切れて間もない ※2 エクレアさん。苦手な方が多いと思うのでぼやかしの加工をしました。前々から前翅(まえばね)や前脚(カマ)を素材にしようかなと考えていて、その部位だけハサミで切り取ることに。他の部分はレモンの木のプランターに埋葬しました。改めて今まで長生きしてくれてありがとう。(^^) 余談ですが、他の部分は標本にしようかなと少し考えたものの、内臓の詰まっている胴体部分は腐敗しやすいので、標本にする際は空にするのが好ましいそうです。
翅は薄いので乾燥する必要はないと思いますが、前脚の部分は肉が詰まっているので乾燥させる必要があり、翅も一緒に処置をしました。コクワガタの黒酢くんの標本を作った時と同様に、「コルク+段ボール」の板の上で展足固定をし、ダイソーの密閉容器にシリカゲルと一緒に入れて乾燥させる方法。標本作りではないので、昆虫針ではなく画びょうで形を整えました。
そして3枚目が、1ヶ月の乾燥期間を経て完成したエクレアさんの素材です。これだけあれば、どんなハンドメイドアクセでもエクレアさんを表現出来るかなと思いました。
カマキリレジンの制作工程をご紹介!
では、実際の制作工程をご紹介していきます!まずはレジン液を取り扱う前の、フレーム等の材料の情報を整理します。
今回使用したフレーム、レジン液等について
まず1枚目は、今回使用したレジン用フレーム(左)と、レジン用フレームを作業する際に必要なマステ台(右)です。フレームはユザワヤで見つけました。マステ台とは、板などを土台に、マスキングテープの粘着面を上にして固定したものです。
フレームをマステ台に貼り付けました。UVレジンを扱ってフレームを埋める際に、何でマステ台が必要なのかというと
● 完成後に硬化したレジンからマステは剥がしやすいから
● コンパクトなマステ台を作ることで運びやすいから
といった理由になります。一番大事なのはUVレジン液がフレームとマスキングテープとの間から漏れないようにすることで、マスキングテープを設置する土台には平らなものを選びます。100均ではレジン作業用の台(=シリコンマット等)が販売されていますが、今回は分厚いプラバンを土台にしてみました。
今回使用するフレームはレジン液を流し込める部分が10箇所あるということで、頭の中のイメージだけで作業するのは難しいので紙に描いてみました。結果的に完成したものとは違う部分はあるのですが、レジン液や封入パーツを多種多様に組み合わせる場合は、事前にイラストとして描いてみることをオススメします。
今回使用した100均で揃えたUVレジン液はこちらになります。エクレアさんの基本体色だった茶色を使いたくて、でも茶色のレジン液は入手出来なかったことから自分で調合することにしました。濃い緑色のレジン液に赤色のレジン液を混ぜることにしました。
また今回は使用しなかったのですが、セリアに100円の「UV-LEDライト」が販売されていたので準備していました。USBポートに差し込むとライトが出る仕組み。どれくらいの時間使用出来るのかは分かりませんが、初心者の方が100均のUVレジン液で小さな作品1~2個作る程度なら、硬化させるのにこのライトで十分に思います。
レジン液の使用1周目
事前準備や使用グッズのご説明がひと段落ついたので、本格的な作業についてご紹介します!
まずは、黄緑色のレジン液を使いました。2つの枠に対し、チューブを押して液を垂らします。
垂らしたレジン液を爪楊枝で均します。ここで大事なのは、レジン液を垂らした枠を一遍に埋めないこと(仕上げないこと)。一見フレームとマスキングテープとの接地面に隙間がなくても、圧が高くなるとレジン液が漏れてしまう可能性があるので、漏れのリスクをなくしてその後安心して作業する為に薄く張ったレジン液をまず硬化させます。【UVライトを30秒照射】しました。
1回目の硬化が終わったら、次は黄色のレジン液を同様に垂らして【UVライトを30秒照射】しました。数ミリの厚さのレジン液を完全硬化させるには【1~2分】程が必要に思いますが、今行っている硬化処置はあくまで漏れのリスクをなくす目的なので【30秒】大丈夫です。
続いては緑色のレジン液。フレームにある10個の枠の中で一番細い部分を埋めたのですが、レジン液が枠の上からはみ出てしまいました。はみ出た部分を拭き取る際、レジン液専用のクリーナーを使う方法もありますが今回はアルコールを染み込ませたティッシュで拭くことにしました。この緑色のレジン液を埋めた枠について、狭いですし何か封入パーツを入れる予定がなかったので1発作業で完成させました。【UVライトを30秒照射】しました。
続いてエクレアさんの全体カラーであった茶色のレジン液を作ります。適当なカップに緑と赤のレジン液を入れ、爪楊枝で混ぜます。
黄緑色と黄色のレジン同様に、漏れをなくす為に薄く張って【UVライトで30秒硬化】させました。
続いても調合した茶色のレジン液を使うのですが、エクレアさんの腹部にドット柄があったのでそれを微細なラメで表現します。レジン液にラメを混ぜて枠に埋めました。
ここでもやはり【UVライトを30秒照射】しました。枠に最初にレジン液を入れる際に大きめの封入パーツを使うと、封入パーツがマスキングテープとの接地面に表出してしまう可能性もあるのですが、今回使用したラメは微細だったので最初から使いました。
上の写真は【UVライトを30秒照射】した後に撮りましたが、最後に残った一番大きな枠には透明のレジン液を薄く張りました。今回は清原(KIYOHARA)のものを使用しています。
レジン液2周目&カマキリ封入
フレームの全ての枠に一旦レジン液が埋まったので、ここから本格的に封入パーツを使用します。100均で購入したネイルホイルをハサミで使いたい形(片)に切っておきます。
透明のレジン液を薄く張って硬化させた部分の上に、透明なレジン液を爪楊枝で薄く塗ります。これは先ほどのネイルホイルを乗せて固定する為のもの(=レジン液をのりとして使う)で、ネイルホイルの配置が完了したら【UVライトを20秒照射】しました。
続いて、前回同様に硬化させた部分に透明なレジン液を爪楊枝で塗ったら、カマキリの翅を乗せました。枠の形に合うように翅を壊さないように、最初アバウトに切って細かく細かく形を調整したものを乗せて【UVライトを30秒照射】。また接着させた翅の上に、同じ方法で小さなホイルを少々乗せて【UVライトを20秒照射】しました。
上から見るとこんな感じです。
そして前脚のパーツも、それぞれの枠に入れて固定させました。一応、今回用意したエクレアさんの4つのパーツは、部分的ではありますが全てを使用出来たことになります。(*^^*) あとは、他の枠にも封入パーツを入れて【UVライトの短時間照射】を繰り返し、最終的に全ての枠にレジン液をぷっくりと盛り上がるように入れ【UVライトを2分照射】して完成しました。
出来上がったのがこちらです。気泡が入っていますが、琥珀(コハク)みたいなのでこれはこれで良しとします。(汗)
上の写真は左前脚の脛節(けいせつ)を封入した部分の接写です。このパーツが一番分厚いので、何かにぶつかった時に破損する可能性を考えレジン液も分厚く乗せて硬化させました。
そして脛節の枠だけ極端に盛り上がっていると、その部分だけ物にぶつかりやすくなるので他の枠のレジンもかなり盛り上げる形にしてみました。
最後の最後、レジンが紫外線を浴びることで黄変するのを防ぐ為に、艶出し処置も含めてリキテックスの「グロスUVバーニッシュ(ニス)」を2度塗りしてみました。1度目を塗ったら1日乾かし、2度目を塗ったらまた1日乾かしました。
これにて、カマキリレジンアクセサリーの完成です!(^0^*)♪♪
最後に
ザリガニレジンの際は脱皮殻を使いましたが、今回は身の詰まったカマキリの部位を使用しました。こういう生き物の体の一部をレジンアクセの封入パーツとして使用する場合は、よく乾燥させてから使用します。
今回は結果的に15回以上、UVライトの照射を行いました。上述の繰り返しになりますが、今回のように底のないフレームにUVレジン液を入れる場合は、一遍にレジン液を入れるのではなく、薄く張って下から漏れるリスクをなくしてからだと後の作業を安心して行うことが出来ます。
本日の写真
写真は自宅で「侵蝕目」と呼んでいるオリジナル系統の、現在繁殖させている親魚たちになります。特殊交配を試みていまして、5匹のメス(侵蝕目系αメダカ)から見るとドデカい1匹のオス(侵蝕目個体)は、父でもあり祖父でもあるという関係性になります。
伝わりづらいかもしれませんが、侵蝕目個体と呼んでいるこのオスは瞳の部分が青色になっています。この素敵な目の特徴がなかなか出現しなくて、でもどうしても固定化したいということで彼の血を濃くする交配(=戻し交配)を試みているのです。2019年生まれの2歳弱ですが、可能な限り彼には親魚として活躍してもらいたいなと思っています。
本日はここまで。
当ブログをご覧いただき、ありがとうございました!!